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日本相場師列伝という本が、日経ビジネス人文庫から出ています。 明治から昭和にかけて活躍した相場師70人が一人4ページで紹介されています。ページ数は少ないですが、それぞれの内容は濃いです。日経ビジネス人文庫から出ている人物伝はどれも面白いのですが、この本はその中でも特に面白いですね。相場師から政治家になった人(結構いる!)や現在まで続く大企業の礎を気付いた人(これまた結構いる)など、新しい発見があります。
【目次】
第1章 小僧から将軍に駆け上がる
第2章 欲張りすぎて破滅
第3章 明暗分けたインテリ相場師
第4章 破錠を乗り越えた勇者たち
第5章 機略縦横、変幻自在
第6章 肝の太さで勝負する
第7章 研究と理詰めの相場師
第8章 ひたすら相場が好きだった
またまた知的生き方文庫です。矢野正秋さんの書いた「ユダヤ式交渉術 」を読んでいます。交渉術というとアメリカスタイルを思い浮かべますが、この本ではそのストロングスタイルを一刀のもとに切り捨てています。日本式などもはや交渉ではありません。
この本のもっとも盛り上がるところは、ロスチャイルド家が交渉術を利用して、いかにして成功し、金融帝国を築き上げたかを記述しているところでしょう。マイヤー・ロスチャイルドがそのビジネス人生の初めにおいて、古銭の収集・研究をしていたころの以下の記述がとても印象的でした。
”どんな成功者を見ても、人生の前半においてはこつこつと算術級数的な努力を続けている。そうした努力の積み重ねがあってはじめて、幾何級数的に花開くことができる。古来、青・壮年期に小刻みの努力をしないものが成功したためしはない。”
”この小刻みの努力、小刻みの商法こそ、人生に成功する秘密であろう。世間は神より厳しいものだ。その厳しい世の中でひとかどの人物といわれる人はたいてい、倦むことのない小刻みの努力を続けているのである。どんな時代にあっても、どんな社会にあっても、小刻みの努力をしないで賭け事やアルコールに日を過ごす若者に未来はない。”
守屋洋さんは、PHP文庫、知的生き方文庫で気軽に読める中国古典を解説した本を出しています。中国皇帝列伝 もその中のひとつ。しかも、かなり傑作です。秦の始皇帝から始まって12人の歴代皇帝について解説しています。
中国の皇帝といえば、絶大な権力を持っていたと想像できますが、皇帝になるまでの過程、統治の方法、業績などさまざまだということが分かります。乱世を戦い抜き、皇帝に上り詰めていくさまは、現代で言うと、有志が集まって起業し会社を大きくしていくことと同じじゃないかななどと考えて、今の自分の状況と重ね合わせてしまいます。
【目次】
秦の始皇帝: 統一の偉業を達成するも守成の失格者
漢の高祖(劉邦): 布衣から身を起こした漢帝国の創始者
漢の武帝(劉徹): 「雄才大略」生まれながらの専制君主
後漢の光武帝(劉秀): 柔軟な処世を得意とした後衛型人間
魏の武帝(曹操): 権謀術数を駆使した「乱世の姦雄」
隋の煬帝(楊広): 自己コントロールを欠いた暴君
唐の太宗(李世民): 自己コントロールに徹した守成の名君
唐の則天武后(武照): 女官から皇帝の座へ 女傑一代
唐の玄宗(李隆基): 愛に溺れて転落した心やさしい英主
宋の太祖(趙匡胤): 「平凡の非凡」で偉業を達成した創業者
明の太祖(朱元璋): 聖賢、豪傑、盗賊の三者を兼ねた英傑
清の康熙帝: 三千年の土壌に開花した理想の指導者像